総合事業の内容が確定するまで

枚方通所・訪問リハビリテーション連絡協議会が、総合事業を開始するまでの歩みを紹介します。

新しい総合事業構築に向けた、意見交換会への出席

平成27年4月の法改正でリハビリテーション活動支援事業が新規構築されたのを機に、同年5月、新しい総合事業の生活支援等サービス体制整備における意見交換会が設立されました。

意見交換会に参加した団体は以下の6つ。

  • シルバー人材センター
  • 通所訪問リハビリテーション連絡協議会
  • NPO法人・ボランティア団体
  • 社会福祉協議会・介護支援専門員連絡協議会
  • 特別養護老人ホーム施設長会・デイサービス連絡協議会
  • 訪問介護事業者会

元々協議会があったことで、総合事業構築にむけた意見交換会に参加することが出来ました。

意見交換会の内容

年月 内容
平成27年5月 事業のイメージ図とスケジュール(案)の提示と意見交換
平成27年6月 社会資源の整理とケアプランデータ(1,627件)分析結果の提示
基本方針とテーマの設定
平成27年7月 サービス類型の設定
平成27年8月 訪問型サービス内容の組み立てと単価設定
平成27年9月 通所型サービス内容の組み立てと単価設定
平成27年10月 訪問型サービス内容の組み立てと単価設定

6ヶ月に及ぶ意見交換会の末、リハビリテーション専門職関与によるフレイル高齢者の改善・予防の必要性を提案。

最終的に枚方市の承認を得ることができました。

意見交換会での提案

枚方市における要介護認定が必要になった要因第1位が「加齢による衰弱」31.3%であったことを踏まえ、虚弱高齢者(フレイル)を要介護状態としてしまう流れから、虚弱高齢者(フレイル)を元気高齢者へと変える方向性を提唱。

栄養・運動・社会参加の三つの軸を元に、対要支援者を想定した自立支援を変化させる事業の構築を提案しました。

結果、平成29年度からの事業実施が決定しました。

事業構築までのポイント・プロセス

我々が事業構築に向けて挑戦することができたのは、以下の3点より。

  • 協議会という「仲間」の土壌があった
  • その中で制度(リハビリテーション活動支援事業)を先読みし、十分な企画・審議を行ったのち枚方市へ提案することができた
    (要支援高齢者が自立する好循環構築にセラピストの出番だと示唆)
  • 行政の事業、施策に受け身なスタンスで自立支援の体制や地域包括ケアシステム構築を導く取り組みに貢献するのではなく、自立支援の方法論をもち、発想や概念に長けている専門職の集団として、積極的に具体的事業や施策を検討する段階から関与することができた