「リハ職訪問通所指導事業」とは?
商業施設から始まる人と街の健康づくり。
ヒトの身体とこころをそして街を元気にする新たなリハビリテーションプログラム
専門家指導による、商業施設の空きスペースを活用した、
全12回の卒業で、生活目標達成を目指す支援プログラムです。
これら3つのプログラムが基本となり、心身の改善や向上を目指します。
ひらかた元気くらわんか体操
「ラジオ体操」・「ロコモ体操」・「ひらかた体操(枚方市オリジナル体操)」を使った、柔軟性の向上、筋力やバランス力のアップ、脳への刺激など、支援が必要な方、また元気な方にも利用していただけるよう、立位と座位を含んだ健康づくりに取り組む体操プログラム。
健康講座
毎回、5分間の異なるテーマで健康維持に関する情報を詳しく解説する講座を行います。「ロコモティブシンドローム」「健康寿命」「口のケア」など日常生活に支障をきたす症状への対策や、トレーニング方法などを勉強してもらうプログラム。
exeR9(エクサルク)
専用ポール「R-9STICK®」を使用した全身運動のエクササイズ。専用のポールを使用することで、普段動かすことのできない場所を効率よく動かすことができ、「歩く」「バランスをとる」といった明確な目的に向けて体操を実施することが可能なプログラム。
心身機能・活動・参加それぞれにバランスよくアプローチを行うべく考案されたのが本事業です。事業の運営場所は、枚方市駅近くのイオンであるため、利用者全員が公共交通機関を利用して、自宅から外出し(参加)、1時間以上の運動プログラムを実施されます(心身機能)。事業終了後は、イオン内を歩いて買い物される(活動)ケースも多く認め、閉じこもりがちだった高齢者の生活範囲の拡大に繋がっています。このように、ICFの「心身機能」・「活動」・「参加」それぞれのレベルに多方面からアプローチを行うことで、虚弱状態に陥った要支援1・2の高齢者が再び元気を取り戻し、QOLが高い状態を続けられるように支援をしています。
リハ職通所訪問指導事業のビジョン
本事業が目指すものとして、枚方市の理念である「高齢者一人ひとりが介護予防に取り組み、本市高齢者の生活を活発にする好循環を作ること」を事業の目的、行動指針とし、以下の「3つのビジョン」の達成に向けて従来の組織・制度・慣習・方法にとらわれない革新的な新しい総合事業モデル展開をすることで、枚方市の健康増進・延伸を図ります。
- 枚方市の高齢者全員が何らかの介護予防の取り組みを行うこと
- 介護予防という概念の周知
- 参加した全ての高齢者の行動変容をもたらす
リハ職訪問通所指導事業の概況
対象
- 体力改善に向けた支援が必要な人
- 健康管理の維持、改善が必要な人
- 閉じこもりに対する支援が必要な人
- 退院直後や廃用症候群などによる身体機能の低下がみられるが、介護支援専門員等のアセスメントにより、リハ職の適切な関与で、身体機能の向上が見込める人
概要・ポイント
- 対象者:枚方市内在住の要支援1・2
- 枚方市駅近くの商業施設の空きスペースを活用
- 全12回(週1回、3ヵ月)で卒業
- 利用者自ら「通う」
- 専門職の関与により、ケアマネジメントに沿った生活目標の達成を支援
全12回の実施を終えた、事業修了者さんの声
事例1)商業施設内事業の実施、体験について火置さんの場合
釈尊寺町に住む火置さんは以前まで足腰が弱く、転倒してしまうことが多かったのでこのサービスを利用するようになりました。はじめロコモ体操やexeR9®の運動が難しく感じていたそうですが、定期的に参加していくことで徐々に筋力がつき、今ではかつてできなかった動きも軽々できるようになっています。足腰が弱かった時期は気持ちも引きこもりがちでしたが、この施設に自ら赴くことで身だしなみを気にするようになったり、仲間との会話を通して明るくいきいき生活ができるようになったそうです。
事例2)修了者さんの卒業後の活動について高山さんの場合
長年ゴルフを趣味にしている高山さん。犬の散歩中に転倒し足首を骨折、手術したことがきっかけで、イオンで実施している本サービスを利用することになりました。はじめは予想以上に開放的な現場に戸惑っていましたが、慣れてくると他の利用者とも仲良く会話できるようになり、自分のペースで楽しくトレーニングに励むことができたそうです。特にexeR9®の運動に大きな効果を感じたそうで、プログラムをはじめて間も無くしてゴルフの練習に取り組めるようになり、修了するまでに友人とラウンドできるようになるまで回復できたそうです。毎週かかさず行かないと体がなまってしまうそうで、高山さんにとっては生活のリズムを担う大切な習慣の一つとなっているようです。